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浅薄眼視と踊る犬(作者不詳)

訳のわからない私は

私のよく知っている赤の他人

雲が凄く強い音を発てて崩れる時

光の間に漆黒の闇を見た

完全なる暗闇だった

私が知っているどんな絶望よりも

色として黒かった

悲惨な黒だった

私は現実には存在しない帽子をかかえた

手のひらには頭皮が触った

そんな感覚が溢れた

風から守ったものを連れて

私は歩き出している

それをただ見ている

当たり前に観察している

恐らく驚きを持って

ただそれが許せない

止められない

そんな顔をする奴を

止めることができない

わざわざ特等席で

見物している素人劇のような

安っぽい洒落に着いていくしかない

これは誰だ?

お前は何だ?

何の責任があって

そんなことを言う

容れ物のくせに

ただの数日後に消えてなくなる

容れ物のくせに

たぶんどんなことも知らないであろう

知っていることにも気付かないだろう

もしくは自信を持って

努力を惜しまずに

それを進んで執り行え

力の限り

無理をせず

愛を持って

頑張れ

頑張れ

私は消極的に

お前を支える

狂う

失せろ

ありきたりな所に来たな

まずは口をつぐめ

決して黙るな

声に出して黙れ

意図を越えろ

二択以内で進め

好きな方を殺めろ

かわいそうな方を立てろ

無に意味を求めるな

餓鬼じゃない

お前は俺の言うままさ

逃げ道を塞いだからな

どうする?

なぜ黙る

俺の言う通りにしろ

なぜ聞かない

無理だと

なぜ無理なんだ?

した方を罰する遊びだから

した方を罰する遊びだから

俺を困らすな

もう二度と分かったような口をきくな

知らないくせに

若くもないくせに

老いてもない

権利もない

堂々としねるだろ

堂々と

苦しみもせず

訳も分からず

しねるはずだ

カステラを売り歩こうと思う

毎日そこら辺を練り歩くよ

寂しいときは声をだすよ

あっあっあーって

おかしい人と思われるかな

でも仕方ないんだ

会話の文法が分からないから

どういう成り立ちで人が話すのか

全然知らないんだ

学校でも教わらなかった

みんな普通に話していたけど

誰も質問する人が居なかった

この後に続く言葉がこの世に無いときに

あえて何かを置く意味を教えてと

質問する人が居なかった

疑問に思っても

それを口にする平穏が少なかった

平穏を増やす方法を知らないんだ

それは僕が馬鹿だから

いけないんだ

僕の頭はそれを思いつけないんだ

僕の馬鹿がいけないんだ

そんなことよりさ

何でみんな同じ踊りを踊っているの?

知らないさ

好きなようにさせておけばいい

どうして?

関係ないから

君が踊らせているのに?

馬鹿なことを言うな

もう眠れなくなるだろ

どうして?

もうこれで組み立てることは無くなる

分子のままで

ばらばらなままで

すべてを終える

笑うなよ

まだ終わりにならない

そういう積極性が要らないんだ

散々教わって来たものを

全部裏切るんだ

きっと爽快感で終わらない

絶望的にさらさらしてる

確かな手掛りというものよりも

もっと小さな砂粒みたいなもの

すがる必要はない

もう頼る必要もない

愛を保証する意味もない

具体性は要らない

煩わしい快適さは要らない

必死で追い求めてきたものとさようなら

これで私も次の旅支度ができる

君が帰ってきた頃に

だいたい全て移動した

あるべき場所に移動したから

犬の話だよ

猫の存在とか

わたしはあなたを好いていない

そういう意味で好いていない

嫌いでもないし

無関心でもない

どれにも当てはまらないだけ

まだ名前は無い

名付ける意味も今はない

重なるだけ重いから

家族のせいとか

不名誉な称号みたいにしない

このままでいい

決して意味を知らない祭りみたいに

続けていればいい

そんなことすら

忘れるくらいに