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「希望は生徒」 根津公子 家庭科の先生と日の丸君が代 レビュー

君が代日の丸問題で何度も処分を受けている根津公子先生。

どんな考えなのか知りたくてこの本を手に取った。

http://SNS.jp/view_item.pl?id=4169305

1950年生まれ。

近現代史を学校で教わらなかったという悔しさが教員になるきっかけに。

一般書から自分で自虐史観を学んだ。国家による偏向教育から生徒を守り真実を教えるという使命に燃えていく。戦争ができる国にしないために。それが戦争責任の取り方と思ったから。

中学の家庭科の教員なのに、政治問題や平和教育に力を入れ、三里塚の話を聞かせたり通常の家庭科とは逸脱した教材を使い、校長や市議会と戦った。

アイヌ差別、足尾銅山、沖縄基地問題、植民地支配、731部隊など、三年かけて日本の侵略の歴史を子供達に教え、仕上げに広島に修学旅行を企画する。

彼女が八王子市立石川中学校教壇で生徒に語りかけた歴史はこんな内容。

「韓国人は日本人に土地と名前と言葉を奪われた。在日は強制連行されてきた被害者。男は強制労働させられた。女は従軍慰安婦にされた。

日本は朝鮮から文化を伝えてもらった恩があるのに仇で返した。

差別を受けるので韓国人は本名を名のれない。

祖父や祖母は侵略した悪い人。人殺し。私たち日本人は二度と戦争をしないように行動する責任がある。

日本人は加害者として、被害者たる外国籍の人が気持ち良く暮らせるようにする責任がある。

侵略戦争を命令した天皇を讃える歌「君が代」を聞くと韓国人は苦しくなる。略奪した土地に立てていった日の丸を見るとたまらなくなる。

被害者が日の丸を見て嫌だというのだから、日本は日の丸をやめなければいけない。

君が代は国歌ではないし、日の丸も国旗でもない。戦争と関係あるから国旗国歌にならなかった。

イタリアとドイツは戦後国旗を変えた。

学校は国の強制で「君が代日の丸」を押し付けられている。

私たち教員は圧力に屈しないよう頑張っている」

典型的な自虐史観だ。

全校18クラス中15クラスにこんな歪んだ思想を吹き込んでいく。

「私はこれが真実だと思ってるけど、他の大人にも話を聞いて」と生徒によく考えるよう促すが、

700名ぐらいの生徒が日の丸を敵視するようになったようだ。

明確な反論ができる大人や情報源は少ないので、子供は最初に聞いたストーリーを素直に信じ込むだろう。

根津先生は頑固で挑戦的。

いよいよ校長が日の丸を掲揚するシーンでは「人間としての良心をもってくださいよ」「みっともないと思いませんか。恥ずかしいとは思いませんか」ともみ合いになる。

「すべての、人間らしい感情を捨て去って、この人はいま、日の丸を揚げる。正気の沙汰ではない顔だ」p66

多くの生徒が根津先生の味方で、校長先生を敵視するようになる。

生徒の「降ろそうよ」の声に押され、根津先生が降ろしてしまう。

そして男子生徒が日の丸を二つに引き裂く。

他の生徒も「燃やしちゃおう」と勇ましい。

生徒は校長室に抗議にいく。

生徒A「日の丸の赤は殺された血の色。新聞を読めば日の丸が問題だと書いてある。校長先生は人の心を持っていない」

それを横で聞いていた根津先生は「生徒はヘンなレンズを通さず、ヘンな物差しをあてずに物ごとを判断します。だから校長の勝手さをすぐに見抜くことができたのでしょう」と感心する。

自分がオルグしたくせに、まるで生徒が自発的にそういう考えに至ったかのような言いぶり。

その後、生徒による校長先生への質問会を催すが、まるで吊るし上げ、糾弾会のようだった。

根津先生は保護者にもオルグしていく。

減給処分されても反省するどころか、ますます戦闘的になっていく。

「日の丸君が代は民主主義の問題。日の丸を揚げないことは生徒と教員が相談して決めたことなのだからそうするべき。決めたことに従わないのは校長の横暴。権力の乱用。文部省の命令だから従うというのはやめよう。生徒の声を大事にしていいことか悪いことか判断して行動するべき。日の丸に反対するのは人権を守るため。」

という内容や、

オウム真理教の事件を例にあげて「指示を遂行することで頭がいっぱいだった被告についてどう思いますか?」など校長を非難するような印刷物を生徒に配る。

中でも驚いたのはここ。

>「恐いのは、指導でマインドコントロールされるとどんな邪悪なことでも抵抗せずにやがてすすんで実行してしまうことです」

それって根津先生の刷り込み教育で国旗を破いた生徒のことじゃないですか…。

自分で考えろというポーズと取りつつ、「校長のいうことは嘘」と吹き込み、生徒の思考を根津式歴史観に染めようとしているじゃないですか…。

保護者も周りの教員も近現代史を知らず根津先生に追蹤するだけ。校長も教育委員会も形式にとらわれるだけ。

誰も根津先生を論理的に説得できないでいる。

指導力不足」だの「教育要領にない」とか制度を言い訳に押さえつけるだけ。

根津先生は「私も異なった意見に耳を傾けたい」と言ってるのに、同じ熱意で議論を闘わせる人がいない。ほんと情けない。

根津先生は次の赴任先でも混乱を起こす。

自虐史観(当人はこれが正しい歴史だと思い込んでいる)を教えるために教職についた活動家なので、当然そうなる。

家庭科の性差別問題から無理やり話を歴史に繋げていく。慰安婦のビデオを見た生徒は「うちのおじいちゃんやってないよね」と祖父に不信感を持つようになる。

転勤するたび生徒を自虐史観に染めていく。

自分に反論する生徒がいたら全力で説得するくせに、毎度「生徒を促してない、私の気持ちを話しているだけ」と白々しい。

子供は流されやすい。なんの前知識もない子供は、簡単に洗脳されてしまう。

子供への教育はいわば洗脳だ。そしてそれを解くのは難しい。白い布に赤い液をかければ完全に漂白するのは難しいのと同じだ。

>「教員がすべきことは、日の丸君が代について子供たちが考え判断できるよう多角度から資料を提供すること、その上で自らの意思で自らの行為を選択せきる枠組みを作ることだと思うのです p181」

多角度から資料を提供?

できてないでしょ。

根津先生のやってることは「一つの価値観を植えつけ従わせるという君が代斉唱行為」「教育を政治闘争の場にしている」そのものですよ。

こんな教員が1970年から2011年の定年まで教職を勤められたなんて恐ろしい。

この期間に、どんだけの生徒が自虐史観のまま社会に放たれていったことか。

1990年から2000年まで石川中に通った生徒さんは今でも日の丸を敵視しているんでしょうか?